キャリアアップにおける有期、無期、正規の違い分かりますか?
キャリアアップ助成金における正社員転換の際の基準である有期契約、無期契約、正規契約などの文言が出てきますが、多くの方は間違って認識しているようです。では質問です。無期契約と正規契約の違いは分かりますか?また、アルバイト・パートって有期契約ですか、無期契約ですか?このあたりが正確に分かっている方であれば大丈夫です。ついでに、アルバイトとパートの違いも分かりますか?
定義の確認(有期、無期、正規)
有期契約とは、契約期間が有限ということですので、いつからいつまでと契約期間が予め定められて雇用契約を締結しているということです。無期契約とは、同じ理屈でいくと契約期間が無限ということなので、契約期間が予め定められていない雇用契約となります。そして、正規契約とは、いわゆる正社員に該当し、契約期間が予め定められておらず、就業時間は会社の所定労働時間勤務すること、また社会保険の加入義務があることが正規契約となります。
無期契約と正規契約の区別つきましたか?
もう少し分かり易くすると、無期契約とは、あくまでも契約期間が無期限というだけであって、毎日3時間だけ働いて大丈夫ということです。また、会社の適用条件によっては社会保険の加入義務もありません。すなわち、無期契約は、正規契約と同じ点は契約期間が無期限という点だけが同じですが、それ以外の勤務時間や社会保険の加入義務は問われていないということです。
アルバイト・パートは有期契約か、無期契約か
有期契約と無期契約の定義が理解できれば、アルバイト・パートが有期契約か、無期契約かも理解できます。結論、どちらの契約も有り得る、ということになります。なぜなら、アルバイト・パートで働く際は、夏期だけの短期間のアルバイト・パートがあったりしますよね?また、期限を決めないで、アルバイト・パートとして一般事務職や工場などで採用されたりしませんか?
すなわち、アルバイト・パートは会社の応募条件によって異なりますので、有期契約も無期契約も有り得る、ということなのです。
アルバイトとパートの違いは?
アルバイト・パートの話がでているので、ついでに確認ですが、アルバイトとパートの違いは分かりますか?アルバイトとは一般に学生が働くことをアルバイトと言います。すなわち、本職はあくまで勉学であって、お金を稼ぐことが本職ではないという人です。一方、パートとは、学生ではなく、主婦のように本職が勉学ではない人が働く場合にパートと呼ぶことになっています。このあたりの定義、意外と知らない人も多いので、これを機会に覚えておきましょう。
さて話を元に戻します。
キャリアアップ助成金の際に、どの契約形態から、どの契約形態へキャリアップするかで助成金の金額が異なります。
例えば、東京都の例をみると
- 有期契約から正規契約→50万円
- 有期契約から無期契約→20万円
- 無期契約から正規契約→30万円
単純にキャリアアップということで、アルバイトから正社員に転換するから50万円が支給されると思っていると間違ってしまいます。定義で確認した通り、50万円が支給されるのは、有期契約から正規契約に転換した場合のみです。この点が注意です!
いま働いているアルバイトの中には無期契約の方もいるかもしれません。その場合は、30万円となりますので、気を付けて下さい。
これから日本は労働人口の減少社会に入っていきます。働く意識の高い正社員が増えることは企業にとっても日本経済にとっても良いことですね。
中小企業の経営者さんは、一人でも意識の高い方を育成し、結果的に正社員の数が増えると良いのではないでしょうか。
出典URL
http://www.hataraku.metro.tokyo.jp/seiki-koyo/kigyou/tenkan/
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